商売(ビジネス)をするなら商品のことをしっかり理解しよう

 

商品

商売とは字のごとく「商品」を「売る」ということです。商品を誰に売るかというと当然、お客さんです。

「いい商品だから売れる」という時代は終わり、どう良い商品を伝えるか?どのようにお客さんの購買意欲をかきたてるか?などが重要であることは広く知られてきました。そして、商品を売るためのテクニックは数多くあり、科学的に証明されている方法も多くあります。

しかし、ノウハウは順を追って明らかにしていきますが、根本的な商品とは何か?ということを理解しないでいると、商売が上手くいくものもうまくいかなかったり路頭に迷ったりします。

そのことから、本記事では商品とは何か。と言うことにフォーカスし解説します。

 

商品とお金の交換

前回の記事「商売(ビジネス)をするならお金のことをしっかり理解しよう」でお金とは商品と交換するための証明書であり、日本では日本銀行券であることは説明しました。

前回の記事を読んでいない人は是非読んでいただきたいです。そこで「商品とは」の本題に入る前に少し前回のおさらいをします。

古典的な商品と商品の交換にお金が使われるパターンが、商品-お金-商品(ヴェーゲーヴェー)です。

 

そして、これを繰り返すことで、お金自体を得るために商品を介すという考えの者が現れました。お金-商品-お金(ゲーヴェーゲー)と表すことができます。

お金自体を手に入れたいという特殊な発想です。

 

ただ、このままだと何の得もありません。そこで、お金で商品を得てその商品を元のお金よりも増やす取引をする、お金-商品-お金´(ゲーヴェーゲーダッシュ)という取引形態をする者が現れます。

資本家の登場です。このお金´(ゲーダッシュ)のダッシュの部分が資本として制限なく増殖するということです。

 

商品には2つの価値がある

商売をするうえで商品には主に2種類があることを知る必要があります。

  1. 一つは使用価値商品
  2. もう一つは交換価値商品

そして例外的に高揚価値商品というものがあります。では順に説明していきます。

1.使用価値商品

自宅や周りを見渡してください。商品で溢れてはいませんか?商品でないものをさがすのが難しいです。

使用価値は使用者側から見た商品価値です。その場合、購入者は人間の欲脳を充足するために商品を購入します。なので、商品は論理的に考えて購入するのではなく感情的に購入する場合が多いです。

この辺りは売るためのテクニックで詳しく説明しますが、商品を売る場合は購入者の欲望を刺激し、感情的に購入するように演出できるかどうかがカギとなります。

 

2.交換価値商品

商売を売るにあたって考えるのはこちらの交換価値という考えです。売手として商品・サービスを購入者へ提供することでお金を手に入れます。

このことを目的としているので売手にとって使用価値はありません。前回も説明しましたが、

例えば、1000円の価値は人それぞれ違いますが、

  • 安いTシャツが1枚くらいだろう。
  • ワンコイン弁当(500円)が2つくらいだろう。

ということは、

  • Tシャツ1枚=ワンコイン弁当2個

という公式が出来上がります。当然、人それぞれ価値観は違いますが、社会全体の価値観としては現在のデフレ経済下ではこんな感じでしょう。

ではなぜTシャツや弁当はこの価格となったのでしょう?需要と供給などもありますが、基本的に商品価格は労働者の労働力の値段で決まります。

つまり、価格=労働単価ともいえるのです。従ってTシャツ1枚とワンコイン弁当2個は同じ労働力がつぎ込まれたこととなります。

儲けはこうして発生する

ただ、それだけでは雇用主は儲かりません。この商品価格には労働単価に加えて剰余利益が含まれます。剰余利益とは、商品価格から労働単価を引いて残ったお金(雇用主が搾取するお金)のことです(実際には労働単価以外の経費もある)。

そのため、雇用主が時給1000円で労働者から労働力を買い、300円を搾取して得るとします。労働者は8時間働き8000円を得ます。雇用主は寝ていても2400円入ります。雇用主は労働者を10人働かせることで24000円を得ることとなります。

このように労働力を売ることで得る賃金には限界がありますが、労働力を買うことで得る資本には限界がありません。このことが資本家が労働者とは違い急激に資本を増大させることの出来る理由です。正に金が金を生むという状況が生まれるということです。

感覚的なものではありますが、「従業員に給料を払っている」という考えと「従業員から労働力を買っている」という考えには違いが生じます。

商売で考えること

この考えは資本家的発想ですが、商売を行う上でも重要な考えです。なぜなら、労働価値以上に商品価格をどれだけ上げることが出来るかが商売の成功と失敗を分けると言っても過言ではないからです。

個人商売であっても購入価格が0円のモノを10000円の商品として売ることが出来れば大きな利益を上げることができます。「そんなモノあるか!」と言われそうですが、探せば意外とあるものです。

例えば、最近は知る人も多くなりましたが、火葬場で焼かれた死体は役所が産業廃棄物料金を産廃業者に支払って処理していました。今でもこのように処理している自治体も多くあります。ただ、実はこの産廃業者は回収してきた遺灰を一度ふるいにかけ、歯に詰めてあった金属(歯に詰める金属は希少性の高い金属で、高額で取引される)を取り出し、金属を売ることで大きな利益を上げるというビジネスモデルなのです。

この場合は、0円どころか産廃料金をもらったうえに儲けに更に大きな儲けを生み出す仕組みです。また、インターネットのダウンロードビジネスなども元データのコピーを販売しているので自社制作であれば仕入れ値は0円ということも多くあります。

商品価格-(仕入れ値+労働単価)の差益が大きくなれば成るほど儲けは大きくなるという単純な理論です。

儲けの最大化

単純なことですが、当然そう簡単にはいきません。なので購入者の欲望と感情を最大限にした状態で販売するというテクニックが必要となります。

ただ、いずれにしても「購入者が購入する最高額で販売する」というように価格を制したものが商売を制するということとなります。

 

3.高揚価値商品

高揚価値商品は極めてまれな性質を持つ商品です。この商品は、上記の2つの要素とは全く関係なく、その商品を得ることの満足のみで異常な価格を付ける商品のことです。

例えば、珍しいフィギアや一部のワイン、芸術品などもあります。あきらかにそこまでの労働価値はないですが、一部のどうしても欲しいという欲求を満たしたい人たちによって異常な価格に釣り上げられる商品のことです。

この様な商品は凡人が狙って生み出せるものでも、創造できるものでもないので「極めて稀な性質をもつ商品もある」ということを理解しておく程度で良いと考えます。

 

まとめ

商売とは「商品」を「売る」ことだ。そして世の中は商品と取引によって成り立っています。そして取引で、

①労働価値以上の高額な商品を売る

②低価格の商品を大量に売る

というどちらかの覇者が商売で最も成功する者となります。基本的に②の方法は大企業が既に独占している市場では不可能に近いです。

個人的には、方法さえしっかりと学べば①の実現性は高いので、①の方法がお勧めです。この辺りのノウハウも今後具体的にお伝えしていくので参考にしてください。

 

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    お金とは何か

    人・モノ・カネ・情報という経営資源の中でも、経営にとって「血液」とも言われるほどに重要なお金ですが、「お金とは何か?」との質問に的確に答えられる人は少ないです。

    起業を考えたり、自らの夢のために商売を始める人は多いですが、ここでも「お金とは何か?」との質問をすると、

    • 経営、生活に絶対に必要なモノ
    • 裕福な暮らしを実現するためのモノ
    • 将来の不安を払拭するモノ

    などの答えが返ってきます。どれも間違いではないですが、正確には「商品と商品を交換するための証明書」です。

    1万円は何か?と聞かれると「1万円でしかない」としか答えようがありません。1万円でどのようなことが出来るかを想像したときに、

    1. 本を何冊買えるかな?と想像した人も、
    2. 居酒屋でどれくらい飲めるかな?と考えた人も、
    3. どんな服が買えるかな?と考えは人もいるでしょう。

    このような多くの人の価値観で1万円の価値が決まっているだけです。例えば食糧難の貧困に苦しむ国では1億円分の1万円札の束よりも、食料や飲料の方が価値は高です。

    ボールペンなども非常に求められます。使えもしない1万円はただの紙切れでしかないのです。

     

    商品と商品を交換するのがお金

    昔は多くの国でお金は字のごとく「金」でした。金貨や銀貨、日本の大判小判も金でした。イギリスの通貨はポンドで、ポンドとは重さの単位です。

    時代とともに物々交換から、金を介しての商品取引となり、金ではなく証明書(この人はこれだけの金を持っていることを証明すると銀行が発行する券)へとかわりました。

    日本では日本銀行がそのことを証明してくれる証明書なのでどのお札も日本銀行券と印刷されています。ニクソンショックやケインズの経済政策により、現代の貨幣は金との交換の時代と少し性質は変わりましたが、商品と商品を交換するための証明書であることに違いはありません。誰が何と言おうが1万円札は日本銀行券以上でも以下でもないのです。

    商品と商品の交換のためにお金を介する原始的な取引はこのように表記します。

    交換ではなく商品の購入に使うのでは?

    物々交換でもあるまいし、商品と商品の交換ではなく、商品の購入の時に使うのがお金では?と思わないでしょうか。

    では、そのお金はどうやって手に入れたのだろうでしょうか?

    ほとんどの人は労働により給料や報酬としてお金を手に入れます。実はほとんどの人は「労働力」を売ってお金に換えているのです。誰に売っているのかというと基本的には資本家です。

    資本家は労働力を買い、労働者は労働力を売ることでお金を手に入れます。そして労働者はそのお金で商品を買い生活をします。なので資本家は基本的にはギリギリ生活できる程度のお金しか労働者には払いません。

    あたりまえですが、ひと月に10年分の給料を支払らえば誰も働かなくなります。明日も明後日もいくらしんどくても寝不足でも生活のために働かないと生きていけないので会社に出かけます。

    労働者は働く会社の商品を売って給料をもらっているという感覚ですが、実際には資本家に労働力を売って労働者は生活に必要なお金を得えています。

    つまり、労働者の商品とは労働力ということです。そして、資本家は労働者から労働力を買うことで資本を増大します。これが資本主義の最も基本的な原理原則です。

    資本家はなぜ資本を増大させることが出来るのか

    なぜ労働力を買うことで資本を増大することになるのでしょう?

    このことを理解することで買い手側ではなく売り手側の考えを理解することができます。商売は、お客さんの気持ちになり購買欲を高めることが重要ですが、そもそもなぜ売り手として仕掛けることが富を得ることに繋がるのかを理解する必要もあります。

    ほとんどの人は本当の資本家に会ったことはありません。そして本当の資本家になることは不可能と言えます。ただ、資本家にはなれなくても、脳を資本家に近づけることはできます。これは、商売をするにあたって非常に重要な基礎知識となります。

    資本が増大する理由

    では、なぜ資本が増大するのかを考えていきましょう。

    まず、商売とは字のごとく「商品」を「売る」ことです。そして商品にはそれぞれ価格があります。その価格とは何か?

    例えば、1000円の価値は人それぞれ違いますが、

    • 安いTシャツが1枚くらいだろう。
    • ワンコイン弁当(500円)が2つくらいだろう。

    ということは、

    • Tシャツ1枚=ワンコイン弁当2個

    という公式が出来上がります。当然、人それぞれ価値観は違いますが、社会全体の価値観としては現在のデフレ経済下ではこんな感じでしょう。

    ではなぜTシャツや弁当はこの価格となったのか?需要と供給などもありますが、基本的に商品価格は労働者の労働力の値段で決まります。

    つまり、価格=労働単価ともいえます。従ってTシャツ1枚とワンコイン弁当2個は同じ労働力がつぎ込まれたこととなります。

    商品の交換に使われていたお金を、お金自体を手に入れたいという者が現れます。その者はお金を手に入れるために商品を介するという発想になります。お金で商品を買い、商品を介しお金を得るということです。この様に表記します。

    ただ、それだけではお金自体の価値は同じなので儲かりません。この商品価格には労働単価に加えて搾取利益が含まれることで初めて使用者の儲けが発生します。

    搾取利益とは、商品価格-労働単価から残ったお金で雇用主が搾取するお金のことです(実際には労働単価以外の経費もある)。

    そのため、雇用主が時給1000円を労働者に支払い、300円を搾取利益として得るとします。労働者は8時間働き8000円を得ます。雇用主は寝ていても2400円入ります。雇用主は労働者を10人働かせることで24000円を得ることとなります。

    このように労働力を売ることで得る賃金には限界がありますが、労働力を買うことで得る資本には限界がありません。このことが資本家が資本を増大させることの出来る理由です。

    正に金が金を生むという状況が生まれる状況で、この様に表記します。

    商売人とは売る側の人間

    資本家には成れませんが、商売をするということは商品を売る側の人間になるということです。当然、リスクもありますが労働者とは比べ物にならない程に富を生む可能性があります。

    私は「労働者をこき使うことで莫大な富を得よう」と言っているわけではありません。むしろそのような方法で利益を生むのは限界にきていると思っています。最初は奴隷労働から始まり、

    1. 産業革命
    2. 大量消費、大量生産型の社会
    3. IT革命

    など、資本家の姿も商売の形も凄まじいスピードで大きく変化してきました。一昔前でいえば大型工場や大型組織を築き上げ、維持し続けたものだけが富を得ていました。

    しかし、今はどうでしょうか?小さな商店であってもWEBを活用してその地域で最も知られる商店になることもできます。しかもほとんど費用をかけずに大型店よりも高いパフォーマンスの公告を出すことも可能です。一昔前はコールセンターや問い合わせ対応だけで10人ほど必要であった作業が、自動受付や自動返信などのシステムで1人対応で済んでしまいます。しかもそのほとんどが無料で実現できてしまいます。

    多くの人材を抱える大企業はこの変化に柔軟に対応できるでしょうか?むしろテクノロジーの発展は、活用方法次第で小規模事業者が大企業よりもはるかに高い成果を上げることも可能とします。

    だから商売は楽しい。だから商売はワクワクする。だから商売には無限の可能性がある。しかも現代はほとんどお金をかけること無く始められる商売も多くあるのが何よりも凄いことです。

    しかも、このようにお金をかけずに始めることのできる商売の方が、成功すれば大きな利益をもたらすからこれまた凄いのです。資本家とまではいきませんが、アイディア次第で10人分の労働単価を1人占めできる可能性のある時代なのです。

     

    まとめ

    本記事では基本中の基本である「お金とは何か」ということを簡単に説明しました。本来であれば第二次世界大戦後のドル基準通貨のことや、貨幣の流通量などにも詳しく触れなければならなりませんが、この辺りのマクロ経済に関しては大幅に割愛させていただきました。

    本記事で商品とお金、労働力の関係が分かっていただけたと思います。次回からは直接商売に役立つテクニックの話に移りたいですが、実はまだはやい。

    次回は、商品には「使用価値」と「交換価値」があることを解説していきたいと思います。「早く商売のテクニックを教えろ!」という気持ちは分かりますが、急がばまわれ。商売は基本を知ることで成功する可能性が格段に高まります。一見地味に思えますが、スポーツと同じで基本がしっかりしていなければ結局は中途半端なままです。

    商売で成功するには、基本知識を付けることに8割、実行することに2割くらいのエネルギーを費やすべきです。行動力があることは素晴らしいことですが、今は知識を付けることで経営は科学的に成功させることが出来ます。

    よほどの商才をもった天才でない限りはしっかりと基本を学ぶことが成功への最も近道であることは間違いありません。

     

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