初回は計画書の基本的な構成。そして前回は経営計画書(様式2)を実際にどのように書いていくのかを計画書そのものを使って説明した。
そして今回は補助事業計画書(様式3)を見ていこう。
補助事業で行う事業名:補助事業計画書(様式3)
わざわざ説明しなくてもわかると思うが、できるだけ補助事業の内容が理解できるような事業名で。Googleなどの検索結果の記事タイトルなどを参考にするのも良い。
販路開拓等の取組内容:補助事業計画書(様式3)
ここでは5W2H という、「いつ・だれが・どこで・誰に・何を・どのように」という形で具体的内容を示す。
また、4P「製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販促(Promotion)」というマーケティングミックスを併せて示す。
「いつ・だれが」は「補助事業期間で・あなたが」なので、<どこで>・<誰に>・<何を>から示す。
自社商品の強み・差別化などで優位性を示す必要があるが、「地域の強み」も強みとして考えられる。
例えば伝統産業においての京都や奈良はブランド力が高い。地場産業や、地域の特性なども「強み」としてアピールできる。
次に<どのように>の部分を示す。
ここは仕組みを伝える重要な部分だ。当然、販路拡大が目的だが、そのためのツールの特徴やサービスの特徴なども分かりやすく伝える必要がある。
イメージが難しい方は、補助事業のビジネスモデルが、地産地消か地産都消か都産地消なのかで構成を考えるのも方法のひとつだ。
補助事業の効果:補助事業計画書(様式3)
ここでは、数的効果だけでなく社会的効果なども示すとよい。また、補助事業により
- 効率化や生産性の向上による経営革新
- 販路拡大による売上・利益率の向上
- 雇用の拡大・就労環境の向上
など様々な経営環境の改善・向上へ繋がる計画かと思う。
そのことを現在と比較することで、より分かりやすく示すことが可能となる。
経費明細表・資金調達方法:補助事業計画書(様式3)
しっかり要綱を確認し、販路拡大のための経費となっているか、補助事業に必要な予算か、対象経費として正しいかなどのチェックが必要。
補助事業計画書のまとめ
補助事業計画書では、経営計画書で行った分析や今後のプランから、実際に補助事業で行うことを具体的に示すことが求められる。
そして、補助事業が単なる設備投資でなく、販路拡大によって「売り手良し・買い手良し・世間に良し」の三方良しが成立する事業が、持続可能で実現可能性が高い補助事業とみなされるのではないかと考える。
補助金の採択率を高くする計画書のまとめ
小規模事業者持続化補助金・ものづくり補助金・創業補助金など代表される補助金以外にも様々な補助金がある。
オリジナルの計画書を一つしっかり作りこんでおくと、計画書作成が必要な様々な場面で応用が利く。
金融機関にあらかじめ示すことで、融資など資金調達が必要な時期・金額を示し、共有することでスムーズな資金調達へと繋がる。
計画書を活用し、経営力アップに繋げよう。
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小規模事業者持続化補助金で採択率の高い計画書の書き方①-仕事人
小規模事業者持続化補助金で採択率の高い計画書の書き方②-仕事人
小規模事業者持続化補助金で採択率の高い計画書の書き方③-仕事人
実際に採択された計画書を
最後に、より具体的なイメージがわくように、私が実際に作成し採択された小規模事業者持続化補助金の計画書(共同で提出。補助額250万円)をご提供したい。
短期間で作成したため荒い部分も多くあるが、以下の特徴がある。
- 採択率が、かなり低いと言われる「共同」での計画書
- BtoBで専門性の高い事業。一般的に理解しやすいBtoCに比べ、専門性が高い事業やBtoBなどは不利(そもそもの事業自体の理解が難しく、その部分の説明が必要不可欠となるため)。
そのため、共同での提出を考えている方や、BtoBや専門性の高い事業の方などには、より参考になると考えられる。
≪実際に採択された計画書は以下から≫
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