東京都大田区の梅屋敷商店街の一角でスパゲッティ点を経営するマジメさん(仮名)は先ごろ、区の経営強化資金(金利1.5%、返済期間7年)を活用し、340万円の借り換え融資を実現した。
「仕事人グループ(仮名)のメンバーは、親切で相談しやすい。決算書作成でアドバイスをしてくれ、保証協会にも一緒に行ってくれた。融資が実現して本当に良かった」と笑顔を見せている。
事業計画書の作成
融資の決め手となったのは「赤字を無くすための事業計画」だ。売り上げが伸び悩んでいる原因を分析し改善策を考えた。
店のコンセプト
柱の一つは、自販機やコンビニの影響でフトドリンクの注文が減っていることへの改善策。550円の生ビールを340円に、420円のハイボール、ウーロンハイを半額で提供。半額サービスで手ごろ感を出しつつ、併せて880円のピザを週替わりで500円にして軽く飲んで食事を楽しんでもらえるような計画を立てた。
ターゲティング
二つ目はファミレスなどの大型店の出店で減少しているグループ客や家族連れを増やすため、「なないろソースのオリジナルパスタ」をパーティーの主役にし、ピザやグラタンにもオリジナル性をさらに加え、夕方はパフェやグラタンを半額で提供。
「なかなかいいね」「たまにはいいね」と感じてもらえるように考えた。
ランチの提供
さらに新しいお客さんに入ってもらうために500円ランチを導入。まずは店に入ってもらい、次の来店につながるようにした。
こうした事業計画を地元の信用金庫に提出し、融資獲得の道筋をつけた。
資金繰り
マジメさんは9月の決算期を迎え、売り上げは前年に比べそれほど下がっていないものの消費税の支払いや資金繰りを考えて融資を受けたいと思うようになった。
信用金庫に相談したところ、中間決算の提出を求められた。
制度融資で保証付融資
知り合いから「仕事人グループに相談したらいいよ」と言われ、9月末、マジメさんは仕事人グループに相談。
メンバーと一緒に中間決算を作り、保証協会に出向いて融資を相談。職員は区の制度融資の内容とともに1.3%の金利を区が負担することなどを説明し、保証を付けることを約束した。
「コンビニは品ぞろえが豊富になり、100円のコーヒーもそれなりにおいしいし、ファミレスなどの大型店がいくつも出店している。地域の人たちが何を求めているのかを常にリサーチしてニーズに合ったメニューを提供したい」とマジメさんは張り切っている。
(参考:全国商工新聞から)
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