延滞金も含めて約70万円の国民健康保険料（国保料）が払いきれずに滞納になり、兵庫県姫路市に預金を差し押さえられた建設業のマジメさん（仮名）は先ごろ、仕事人グループ（仮名）に相談し、一緒に市と交渉して差押えを解除させた。
H14年度分の国保料は、事業不振減免（前年度の所得が60％以下になった場合、所得割を半額にする市独自の減免制度）を適用したうえで、5月までに滞納金を分納することで合意した。
マジメさんは「これまで一人で市役所に行ったときは『払え』としか言われなかった。仕事人グループに相談して助かった。やっぱり仕事人グループは頼りになるで」と喜んでいる。
- 国保料の滞納で通帳が差押え
- 差押財産が、給料 or 預金
- 鳥取県の児童手当裁判
国保料の滞納で通帳が差押え
マジメさんは2月10日、「通帳が差し押さえられた。人件費や建前（上棟式）のご祝儀も払えない。何とかならないか」と仕事人グループに相談した。
仕事人グループではすぐに市役所国保課に同行し、
「差押えられた預金には給料も含まれている。差押え禁止財産だから解除せよ」と要請すると、担当者は当初、「給料ではなく預金を差し押さえた」と回答。
仕事人グループからは「鳥取県の児童手当差し押さえを違法と断じた判決や、それを自治体に徹底する旨の総務省通知は知ってるのか」とただした。
差押え解除へ
その結果、話し合にはスムーズに進み、「差し押さえを解除し、給料分については返却します」と態度を改めた。
そして
- 約30万円の給料分の明細書を提出・確認後、すみやかに差押えを解除
- 預金のうち給料分以外は滞納金の返却に充てる
- 14年度分の保険料は免除したうえで、5月末までに滞納金を分納する
ことで合意。
2月12日の朝一番で給料分の明細書を市役所に提出すると、差押えが解除された。相談を受けてから、わずか3日間のスピード解決だった。
（参考：全国商工新聞から）
差押え解除のポイント【重要】
今回の場合に限らず多くの差押えは、給与や売掛金、預金などを容赦なく差押えられる。突然の差押えにビックリし、頭の中が真っ白になる。
- 生活費はどうする？
- 様々な支払いができなくなる！
- 事業が続けられなくなる！
※実は、生活や事業の維持が困難となる差押えは「違法差押え」なのだ。
しかし、役所の差押えによって生活の維持が困難となった場合は、そのことを証明し、差押え解除のために必要な法的根拠を示し論理的な主張をする必要がある。
また、最も重要なことが『納税緩和処置制度』という法的制度を活用することで確実に差押えを解除・回避し、払える額での分納を可能にすることだ。
例えば、「納税緩和処置制度」に「換価の猶予」(国税徴収法151条)という制度がある。
換価の猶予(国税徴収法151条)
換価の猶予とは、納付の誠意が認められる滞納者が
- 滞納処分で財産を換価することによって、事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがあるとき
- その財産を換価するよりも猶予する方が徴収上有利であるとき
のいずれかに該当すると認められる時、1年に限り（延長制度あり、最長2年）その財産の換価処分（公売）を猶予することができる分納制度だ。
認められれば差押えが猶予または解除され、分納中の延滞金が減額される。
換価の猶予には「申請型」と「職権型」がある。「申請型」のみの要件などもあるので、要件などをチェックし、双方をうまく活用する必要がある。
「換価の猶予」が認められると、
- 猶予期間(最長2年)の延滞税が半分免除になる。
- 認められれば通常、延滞税は9.1％で計算されるが、年率1.8％で計算され、免除の範囲がいっそう拡大する。
- 更に、既に差押えられている財産は公売にかけられない。
特に2015年に新設された申請型「換価の猶予」は申請の87％超が適用され、従来型の職権型「換価の猶予」も以前の3倍の適用が認められ飛躍的に向上している。猶予制度は大きな転換期を迎えている。
今、制度を利用し財産を守ることで、事業・生活・家庭を守らない手はない。
あなたにとって最も有益な情報を
あなたが、お金は有るが税金は払いたくなく、滞納しているのであれば「払えよ」としか言いようがない。
あなたが、払いたくても払えない人であれば、あなたの状況を好転するための最も有益で価値のある情報を提供することを約束する。
すべての問題の解決には、
- 基本である制度を知る
- 参考となる実例を基にシュミレーション
- 交渉を優位に進める
の3点を、三位一体で進めなければ解決には至らない。
解決事例から、あなたの状況を解決に導く実例を参考に、解決に繋げていただきたい。
制度の理解や、確実に成果を上げるための交渉・申請のポイントを、簡単に分かりやすくまとめたマニュアルも提供しているので確認していただきたい。
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税金や保険料の滞納だけでなく、借入金の返済問題も同時に抱えている人が多い一方、差押え問題の解決には債務整理も大きくかかわってくることはあまり知られていません。
なぜなら、一般的に言われるように税金の滞納は自己破産を行っても消えることはありません。しかし、実は債務整理を行うと同時に「滞納処分の執行停止」という制度を活用すれば滞納本税・延滞税をともに消滅させることができるのです。
債務整理は自己破産だけでなく様々な方法がありますので弁護士にご相談ください。滞納税金・保険料の納税義務を消滅させゼロにする唯一の方法である「滞納処分の執行停止」は、債務整理の手続き後に自らが申請することで適用される制度です。
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この方法は「延滞税に対して延滞税は発生しないため、これ以上支払額が増えない」だけでなく、地方公共団体の判断で延滞税の支払い免除となる場合も多くあります（延滞金の裁量は地方公共団体にあるため）。
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