個人・法人の税務調査・査察【白色申告と青色申告の違い】

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確定申告には青色申告と白色申告の二つの申告方法がある。

ただ、意外と知られていないのが青色申告と白色申告のメリット・デメリットを含めた内容の違いだ。

多くの人が「確定申告は青色申告で」などの税務署が発信するキャッチコピーや、税務署で確定申告を行う場合に青色申告を勧められて青色申告を選択している場合が多い。

ただ、本当に自分に合った申告方式がどちらかということは自分で考え選択する必要がある。

そもそも税務署が「確定申告は青色申告で」と発信する理由は何なのか?あなたにとってお勧めの申告方式?それとも税務署(税務行政)にとってメリットが大きい申告方式であるからか?

では、本レポートでは簡単な白色申告と青色申告の違いについて報告する。

白色申告と青色申告の違い

そもそもの申告方法は白色申告のみであった。

そこに納税者に「記帳をさせる目的」で青色申告制度が導入され、青色申告と白色申告の2つの申告方式が存在する形となる。

そのことから、個人で事業を営んでいるひとや不動産の賃貸収入がある人などが、青色申告と白色申告のどちらかを選択して申告することができることとなった。

この様な経緯から見ても原則的な申告方式は白色申告ということがわかる。

青色申告と白色申告の比較

国・国税庁(税務署)の「記帳をさせる目的」は、普通に考えると「しっかり収支状況を把握することで経営を伸ばしてほしい」ということではなく、税金を確実に取りこぼしなく徴収するためであろう。

ただ、「しっかりと記帳させる」と青色申告制度を導入しても納税者側からすると面倒な事務作業が増えるだけで何のメリットもないため、青色申告を選択した人へ「見返り」として白色申告にはない特典が用意された。

■青色申告と白色申告の比較表

青色申告 白色申告
記帳 必要 簡易なものでよい
届け出 必要
作成書類 青色申告決算書

青色申告の特典①:65万円の特別控除

青色申告の最も大きなも特典として65万円の特別控除がある。

ただし、65万円の特別控除を受けるためには期限内申告が条件であり、期限後申告になると特別控除が10万円になってしまう。

青色申告の特典②:家族に支払う給与が必要経費にできる

次に家族に支払う給与が必要経費にできることも大きい。

ただし、家族に支払う給与を必要経費にしようとする場合、税務署に届出書を提出しなければならない。

■青色申告の特典

特典① 最大65万円の特別控除

事業所得、不動産所得のみ

特典② 青色事業専従者給与

家族などの給与も経費導入が可能

特典③ 貸倒引当金が算入可能

貸倒損失は白色申告でも可能

特典④ 3年間の赤字繰越

翌年以降の所得(黒字)と相殺できる

特典⑤ 少額減価償却資産の特例

30万円以下は一括で経費に

青色申告の特典を受けるための要件

青色申告の特典を受けるための要件は二つ。

要件1

一つ目は特典を受けようとする年の3月15日までに、青色申告承認申請書を税務署に提出し、承認を受けて定められた帳簿を作成すること。

【注意点】年の途中で青色申告を選択することはできない。

要件2

二つ目は帳簿を備え付けて記録し保存すること。

事業に関する取引を記載した現金出納帳や売掛帳などがあれば大丈夫。売上が1000万円以上の事業者は消費税の課税事業者となる。

《本則計算》

消費税は、売上高にかかる8%の消費税から仕入れなどにかかる8%の消費税を控除(マイナス)して申告する。

仕入れなどにかかる8%分を控除するための要件として、請求書等の保存だけでなく、帳簿に日付・相手先・金額のほかに仕入れの内容などの記載も必要となる。

《簡易課税計算》

売上高に一定の割合を乗じて税額を決める簡易課税という制度。

2年前の売上高が5000万円以下であれば使うことができ、請求書等の保存や帳簿の記載要件がない。

青色申告と白色申告の帳簿

2014年1月以降、白色申告でも帳簿の備え付けが義務付けられた。

よく聞くのが、「白色は簡単な記帳でよくて、青色申告は複式簿記でないとダメ」という声だが、青色申告は複式簿記でないといけないということはない。所得税法でも「複式簿記」とは示されていない。

青色申告と白色申告のメリット・デメリット

青色申告と白色申告のどちらが良いかということは一概には言えない。

事業形態や事業規模、帳簿などの事務作業など様々な点から自身にあっている申告形態を選択することが重要だ。

確定申告に関しては、税理士や確定申告に詳しい第三者と相談しながら申告書を作成するべきである。

本来、払わなくて済む税金を過剰に払いすぎている場合は驚くほど多い。

また、収支内訳書などの作成がずさんな場合は税務調査の対象となるばかりではなく、税務調査により高額な追徴課税を課せられる結果となる場合も非常に多い。

追徴課税を課せられても一括納付できるくらいの財力があるのであればよいが、ほとんどの場合は突如として高額滞納者となる。

そのような状況から、高額な借入金などがあっても容赦なく売掛金や預金を差押えられ廃業に追い込まれる事業者は後を絶たない。

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