市役所へ差押えを相談する時のポイントは「個々の事情」の把握

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市税や国保料といった地方税に関する滞納処分(差押え)の相談で最も多いのは、市役所に出向いたが「全く事情を聞いてもらえない」というものだ。

市役所による差押えは、差押調書や差押予告が送付され「来月から給料を差押える」「売掛金を差押える」という場合や、「預金口座の差押え」という場合が多い。

このような滞納処分(差押え)で「生活できない」「廃業するしかない」「死ぬしかない」という相談が多いが、このような差押えが本当に許されるのか?

✅この記事のポイント
  • 生活・事業の維持が困難な差押えは「違法差押え」
  • 差押えには「個々の事情を把握」が必要
  • 差押え回避のポイント

市役所による市税・国保料の差押えが決定した場合は相談しても無駄?

市役所による差押えの執行が決定した場合、その時点で多くの納税者は市役所へ「差押えの回避・解除ができないか」を相談するだろう。

そして、市役所の担当職員からは「もう決まったことなので差押えは解除できません」「一括納付する以外に差押えを解除することはできません」と冷たく突き放される場合がほとんどだ。

そこで、多くの人は「もう無理だ・・・」「まさか税金でこんなことになるとは・・・」と絶望する。

中には、給料が振込まれた直後に「預金を全額差押えられ生活できない」という人もいる。市役所職員に「生活が破綻しても知ったこっちゃない。税金を払っていないお前が悪い」と暴言を吐かれる場合も多い。

ただ、すべての滞納処分(差押え)は国税徴収法(地方税は地方税法)に従って執行される。その国税徴収法では生活・事業の維持が困難とされる差押えは行ってはならないとされている。

市役所による市税・国保料の生活・事業の維持が困難となる差押えは「違法差押え」

国税徴収法では差押えに関して以下のように定められている。

国税徴収法における差押えの定義

国税徴収法第47条17(財産の選択)は、滞納者の申し出があるときは、第三者の権利を害することが少ない財産、滞納者の生活の維持または事業の継続に与える支障が少ない財産であることなど。

これが日本の法律だ。

要するに、日本だけでなく世界の常識は、租税債権の回収よりも「生存権や人権が重視される」というあたりまえのことが明記されている。

そのことからも、市役所職員で「生活・事業が破綻しても知ったこっちゃない」などと発言する徴収職員は公務員としての資質も知識もないバカということになる。

市役所に市税・国保料の差押えの相談に行くときのポイント

上記で示した通り「生活・事業の維持が困難となる差押え」は禁止されている。しかし、この国税徴収法には厄介な点がある。

それは、このような差押えは「違法差押え」ではあるが、「差押えができない」というわけではない。言ってみれば倫理観を示しているが、差押えの執行を強制的にストップできるものではない。

市役所による市税や国保料の差押えが「違法差押え」として即解除、即返金となるのは「差押禁止財産」や「差押禁止基準」に抵触する場合だ。

市税や国保料の差押禁止に関しては

■【差押禁止条件】住民税・固定資産税・国保料・所得税・消費税 、

■国保料の差押禁止の基準額は【本人10万円・家族1人4.5万円】

で示しているのでご確認いただきたい。

市役所に差押えの相談に行くときは「取扱要領と国会答弁」

では、市役所による「生活・事業の維持が困難となり、最悪、死ぬしかない」という状況に追い込まれる「違法差押え」であっても、どうすることもできないのか?

当然、このような市税・国保料の差押えは回避・解除・返金されるべきである。

しかし、上記でも示した通り、「知ったこっちゃない」と市役所職員が開き直った場合にどうするかが問題だ。

そのときに市役所による違法差押えを許さず、あなたの身を守るために重要となるのが

  • 税金の差押えの取扱いを定めた「納税の猶予等の取扱要領」
  • 社会保険料の差押えの取扱いを定めた「日本年金機構滞納処分等実施規程」
  • 国会での政府答弁

などだ。

差押えの取扱いを定めた要綱や規定は、国家公務員・地方公務員が徴収にあたり守らなければならないルールをまとめたものだ。

国会は言うまでもなく国の最高決定機関で唯一の立法機関である。その国会において政府答弁は、政府がこの国の考えや姿勢を示したもので、当然、現場の徴収職員が勝手に無視してよいレベルものではない。

特に民間の国民であれば「どうでもいい」で済まされることでもあるが、公務員は憲法順守を誓い、自ら望んでその立場にいるのでこの国の方向性は順守する義務がある。

では、この「取扱いを定めた要綱や規定」や「国会答弁」ではどのようなことが示されているのかを示す。

市役所に差押えの相談に行くときのポイントは「個々の事情を把握」

「納税の猶予等の取扱要領」・「日本年金機構滞納処分等実施規程」には以下の内容が課税当局に義務として課せられている

  • 特に納税者から即時に納税することが困難である旨の申し出等があった場合には、その実情を十分調査し、納税者に有利な方向で納税の猶予等の活用を図るよう配意する」(総則)、
  • 納付困難を理由として分納の申し出等があった場合には、そのまま放置することなく、換価の猶予に該当するかどうかを検討するよう配意する(第3章)

「国会答弁」では、以下の内容が政府答弁として示されている。

財政金融委員会(2010年10月28日)

国税庁次長田中一穂

滞納整理に当たって、先ほど申し上げましたような個々の実情に即して滞納者の方々にも親切に丁寧な対応を行うというのが私どもの方針の基本でございますので、それを徹底してまいりたいと考えております。

【財務大臣:野田佳彦】

国税の滞納整理に当たっては、法令を一律に形式的に適用するんではなくて、滞納者個々の実情に即して判断する必要があると思います。引き続き、滞納者に対しては、個々の実情を十分把握する必要がある。

参議院財政金融委員会(2016年3月23日)

【財務大臣:麻生太郎】

一括納付が困難と相談があった場合は個々の実情を十分に把握するのは当然。猶予制度を活用して分納できることを伝え、適切に対応する。

滞納整理にあたっては「法律を画一的に適用するのではなく個々の事情に即して判断する必要がある」。

すべての窓口で周知されていないのはこちらの落ち度だ。きちんと対応させていただく。

衆院総務委員会(2017年3月7日)

【総務省:林崎理自治税務局長】

「納税者に親切に接し、苦情あるいは不満は積極的に解決するよう努めなければならない」とする国税庁「税務運営方針」は、地方税の徴収業務にも当てはまる。

【総務大臣:高市早苗】

滞納処分について、「個別の実情を十分に把握し、適切に行うべきだ」。

参院予算委員会(2018年02月01日)

【総理大臣:安倍晋三】

制度が適切に運用されるよう自治体に周知を図る。

差し押さえによって生活が極めて困難にならないよう、各市町村の判断により差し押さえの対象としないことができる仕組みがある。各市町村に周知を図りたい。

【厚生労働大臣:加藤勝信】

国保の滞納には個々の事情に即したきめ細かな対応が重要。生活を困窮させる恐れがあるときには、差し押さえの対象外とすることなどが大事だ。

市役所に差押えの相談に行くときの重要なポイント

この様に市役所の徴収職員は滞納整理に当たって、

  1. 納税者の「個々の事情を十分に把握」する
  2. 猶予制度を活用して分納できることを伝え、適切に対応する
  3. 法律を画一的に適用するのではなく個々の事情に即して判断する

という順序で、滞納者の個々の実情に即して親切丁寧な対応を行うというのが基本方針で徹底したいというのが国の考えということだ。

市役所に市税・国保料の相談に行くとき差押え回避のポイント

市税や国保料の分納や、差押えの回避や解除を市役所に相談しても「もう決まったことなので」と冷たく突き放され、全く事情を聞いてもらえない場合がほとんどだ。

しかし、本当はこの姿勢事態が非常に問題である。一昔前はもう少し事情を把握しようと親身に相談に乗る職員や、差押えは最終手段であるためなるべく回避する方向で協力する職員が多くいた。

しかし、現在は市役所の徴収職員自体の人員も減らされ、正規職員ではない臨時職員が徴収業務に従事していることも少なく、まともに相談に乗れるスキルを持ち合わせていない。

この様な中で、徴収業務に対して基本方向の知識も無いままに、最も手っ取り早い「差押え」という手段を乱発する職員が急増しているという背景もある。

この様な状況下において徴収職員は、納税者から年貢を巻き上げる現代の悪代官と化している。この悪代官から身を守るためには、おかみが示す基本方向をしっかりと主唱する必要がある。

市役所に市税・国保料の相談に行き「納税緩和処置制度」を活用しよう

最後に、「納税の猶予等の取扱要領」・「日本年金機構滞納処分等実施規程」・「国会答弁」において、積極的な活用を示している『納税緩和処置制度』について説明しておく。

納税緩和処置制度とは、

  1. 「納税の猶予」制度(国税通則法46条2項・地方税法15条1)
  2. 「換価の猶予」制度(国税徴収法151条1・国税徴収法151条2)
  3. 「滞納処分の執行停止」制度(国税徴収法153条・地方税法15条7)

の3つの制度で構成されている。

 

納税の猶予
  1. 「納税の猶予」が認められれば、1年以内の納税が猶予される。また、最大2年の延長もできる。
  2. この制度で「猶予」が認めると延滞税が減額・免除される。
  3. 「滞納」という扱いでは無くなるため、自治体の制度融資を受けることが可能となる。
 
換価の猶予
  1. 「換価の猶予」が認められると、猶予期間(最長2年)の延滞税が半分免除になる。
  2. 「換価の猶予」が認められれば通常、延滞税は9.0%で計算されるが、年率1.7%で計算され、免除の範囲がいっそう拡大する。
  3. 更に、既に差押えられている財産は公売にかけられない。
 
滞納処分の執行停止
「滞納処分の停止」が認められれば、納税義務そのものが消滅する。(3年後、又は即時)

「納税緩和処置制度」は、徴収職員の強権的な徴収行為を抑制し、納税者の財産と権利を守るためにある制度だ。

納税緩和処置制度の詳しい説明は、納税緩和処置制度の活用で詳しく説明しているので是非、ご確認いただきたい。

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