国民健康保険が高い!安くして延滞金や滞納を消滅する方法!

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国民健康保険料が高い!

自営業やフリーランスの人が加入する国民健康保険。個人事業主として事業を開始した時に、最も驚くことのひとつが国民健康保険料の高さではないだろうか?

健康保険は大きく2つに分けられる。

  • サラリーマンやその家族が加入する組合健保・協会けんぽ(全国健康保険協会)
  • 自営業・フリーランスなどが加入する国民健康保険

本記事のポイント

  • 国民健康保険料が高い理由
  • 国保料を安くする方法
  • 滞納保険料・延滞金を消滅させる方法

国民健康保険料が高い理由

国民健康保険が高いのは大きく2つの理由がある。

1.全額本人負担であるため

社会保険の場合は、会社と本人が1/2づつ負担

2.自営業者などが年金生活者・無職・低収入を支えているため

社会保険は基本的に現役で働き収入がある社員の保険料を会社と社員本人とで折半負担しているのに対し、

国民健康保険は、現役自営業者などに対して定年後の高齢者や無職など低所得者の加入が多いため、構造上、所得のある自営業者などの負担割合が高くなる。

高い国民健康保険料を安くする方法は2つ

国民健康保険料を安くするには2つの方法がある。

  • ひとつ目は「国民健康保険組合」に加入する。
  • もう一つは「減額免除制度」という制度を利用する

1.国民健康保険組合で国保料を安くする

国民健康保険は2種類に分けることができる。

  • 自治体(市町村・特別区)が運営する国民健康保険
  • 組合が運営する国民健康保険(国民健康保険組合)

一般的な国民健康保険は高い

ほとんどの人が加入しているのが自治体が運営する国民健康保険で、何もしなければ必然的に自治体が運営する国保に加入することとなる。

国保料の特徴として所得が高くなるほど高い保険料負担となる。

また、平成30年度からは運営が市町村から都道府県となり、多くの地域では保険料の値上げが実行され、更なる国保料負担となる。

国民健康保険組合(国保組合)で安くする

自治体の国保に対し、国民健康保険組合の運営者は「同業種の小規模事業者でつくる組合」で、国保料が15,000円~25,000円程度の一律料金となっている。

国保料は各国保組合によって違うが、17,000円程度が多い。

そのことから、15000円~25000円以上の国保料を納めている方は国保組合に切り替える方が国民健康保険料は安くなる。

しかし、国保組合は「同業種の小規模事業者でつくる国保」であるため、○○業国保組合というように業種によって166組合に分かれている。

高い国民健康保険料を国保組合に加入することで安くする方法は国保料を安くする方法!第2回は国保組合という選択で詳しく解説しているのでご確認いただきたい。

2.国民健康保険料を減額免除制度で安くする

国民健康保険料が高くて払えない場合は滞納しないために「減額免除制度」という制度を活用する。

減額免除制度

減額免除制度には、国と各自治体が定める2つがある。

  • ① 国が定める軽減制度(法定軽減)
  • ② 各自治体が定める申請減免制度

① 軽減制度(法定軽減)

軽減制度(法定軽減)とは、世帯全員の所得合計が、国が定める基準以下の世帯が対象となるり、保険料の均等割りと平等割が減額される。

減額は、7割減額、5割減額、2割減額、と区分に応じて行われる。

軽減制度(法軽減)の基準
軽減制度(法定軽減)の対象
世帯人数 7割軽減 5割軽減 2割軽減
1人 33万円

人数に関わりなく

61万円 84万円
2人 89万円 135万円
3人 117万円 186万円
+1人につき 28万円加算 51万円加算

申請減免制度

申請減免制度は各自治体が条例で定めている減免制度。減免基準は各自治体によって異なるので、居住地の自治体ホームページなどで確認していただきたい。

国民健康保険料の減免制度を受けるには、各自治体の国保課に出向き相談する必要がある。その時に払う意思を示し、払いたいけど払えない状況を伝えよう。

軽減制度(法定軽減)は確定申告を行っていれば申請する必要はない。

高い国民健康保険料を減額免除制度で安くする方法は国保料を安くする方法!第1回は減免・徴収猶予の申請で詳しく解説しているのでご確認いただきたい

減額免除制度による解決事例

高い国民健康保険料を減額免除制度を活用することで負担を軽減することができた解決事例は以下から。

国保料の高い滞納・延滞金を消滅させる方法

国民健康保険料を滞納すると9%(H25.12.31日以前は14.6%)の高い延滞金が課せられる。

実は、この延滞金だけでなく、そもそもの滞納国保料も払わなくてよい条件と方法があることをご存じだろうか?

国民健康保険料の高い延滞金・滞納を消滅させることのできる唯一の方法は「滞納処分の執行停止」という制度を活用する以外にはない。

先ずはこの「滞納処分の執行停止」が適用されるとどうなるのかを以下にお示しする。

滞納処分の執行停止(国税徴収法153条、地方税法15条7)

「滞納処分の執行停止」が認められれば、納税義務そのものが消滅する。(3年後、又は即時)

このように、「滞納処分の執行停止」という制度は、適用されれば延滞金・滞納本税の納税義務自体が3年後、または即時に消滅するという制度だ。

要するに延滞金・滞納本税の両方を払わなくていいということで、「滞納処分の執行停止」という制度は税金だけでなく国民健康保険料にも適用される制度だ。

「滞納処分の停止」が適用されるには

では、高い国民健康保険料の滞納保険料・延滞金に「滞納処分の執行停止」が適用されるにはどうすればいいのか?

早速、「滞納処分の執行停止」の適用要件を以下に示す。適用要件は1号要件~3号要件がある。

① 1号要件

滞納処分を執行することができる財産がないとき(個人・法人)

② 2号要件

滞納処分を執行することによってその生活を著しく窮迫させる恐れがあるとき

③ 3号要件

滞納者の所在及び滞納処分を執行することができる財産がともに不明であるとき

1号要件、2号要件、に該当する者は多い。次にこの2つをどう活用するか具体的に説明する。

1号要件を活用する

1号要件を使うために活用する重要な材料は、「滞納処分の停止に関する取扱いについて」=国税庁通達だ。

国税庁は平成12年6月30日に下記の 「停止通達」 を出している。これを活用する。

1号要件の充足性を判断する場合の留意事項(抜粋)

滞納者が事業を継続している場合において次のいずれかに該当するときは、滞納処分を執行することができる財産がないときに当たるものとする。

  1. 滞納者が納税について誠実な意思を有することが認められること。この場合の、納税について誠実な意思を有すると認められるかどうかは、その判定を行うとする日前のおおむね3年間において、その期間中に納期限が到達した国税の納付期限に相当する金額以上の納付をおこなっており、かつ、滞納者について、滞納処分の停止をした場合においても、今後新たな滞納を発生させるおそれがないと認められるか勘案して判断する。
  2. 見込能力調査により算出した月平均支払い可能資金額により毎月分割納付を継続した場合において、完納に至るまでにおおむね10年程度の長期間を要すること。
  3. 資金の急激な回復が見込まれないこと。

※ 「1号要件」を適用させれば、事業者の場合、事業を継続しながら執行停止できる。

2号要件を活用する

「2号要件」 による停止の、「生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」 は以下の通り

① 滞納者の財産について滞納処分を執行することにより、生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できない程度の状態になるおそれがある場合

② 一定の財産を有していても、1、2、3、の事例は 「生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」に該当する。

  1. 収入が僅少で安定性がないため、その生活の維持が厳しい場合
  2. 扶養親族を含めた滞納者の生活を維持するために、その財産を生活費に充てつつある場合
  3. その財産が現に生活の用に供されており、生活の維持に必要不可欠と認められる場合

また、国会では国民健康保険料の差押え問題に対し、「差押えを執行することで差押禁止基準額となる場合にも『滞納処分の執行停止』が適用される」と答弁されている。

このような場合は「滞納処分の執行停止」の積極活用も同時に示している。詳しくは国保料の差押禁止の基準額は【本人10万円・家族1人4.5万円】でお伝えしているので確認していただきたい。

滞納処分の停止が認められると

差押えの解除

滞納処分の停止をしたときは、その停止の期間内は新たな差押えをすることができない。また、既に差し押さえた財産についてはその差押えを解除しなければならない(法第153条第3項)。

時効

滞納処分の停止の期間中においても、その滞納処分の停止に係る国税の消滅時効は進行する(通則法第73条第4項、第72条第3項参照)。

延滞の消滅

法第153条第4項又は第5項の規定により、滞納処分の停止をした国税の納税義務が消滅した場合においては、その延滞税についても、その納付の義務は消滅する。

延滞税の免除

滞納処分の停止をした場合には、停止をした国税に係る延滞税のうち、その停止をした期間に対応する部分の金額に相当する金額を免除する(通則法第63条第1項本文)。

国民健康保険料の納税義務の消滅

3年間の継続

滞納処分の停止をした場合において、その処分が取り消されないで3年間継続したときは、その3年の期間を経過した時に、その滞納処分の停止をした国税を納付する義務は当然に消滅する(法第153条第4項)。

直ちに消滅させることができる場合

  • 限定承認をした相続人が相続によって承継した国税を有する場合において、その相続による相続財産について滞納処分の執行等をすることができないとき(第153条関係2-2(2)イ及びロ(ハ)に該当する場合を除く。)。
  • 相続人が不存在の場合又はすべての相続人が相続を放棄した場合において、相続財産法人について滞納処分の執行等をすることができる財産がないとき(第153条関係2-2(2)イ及びロ(ハ)に該当する場合を除く。以下この項において同じ。)。
  • 解散した法人又は解散の登記はないが廃業して将来事業再開の見込みが全くない法人について、滞納処分の執行等をすることができる財産がないとき、又はその所在及び滞納処分の執行等をすることができる財産がともに不明であるとき。
  • 株式会社又は協同組織金融機関等について会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律による更生計画が認可決定された場合において、更正又は決定の遅延等により未納の国税及び滞納処分費を更生債権として期日までに届け出なかったために更生計画により認められず、会社更生法第204条《更生債権等の免責等》又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第125条《更生債権等の免責等》等の規定によりその会社が免責されたとき。

国民健康保険が高くて滞納・差押え

最後に

国民健康保険料が高くて滞納してしまうと高い延滞金に加えて差押えを執行されることとなってしまう。

国民健康保険の滞納を防ぐために減免制度を申請したが認められなかった場合は、「納税緩和処置制度」という猶予制度を活用する。

「納税緩和処置制度」は納税が困難なときに活用できる猶予制度だが、国民健康保険料にも活用できる。

■納税緩和処置制度は、

  1. 「納税の猶予」制度(国税通則法46条2項・地方税法15条1)
  2. 「換価の猶予」制度(国税徴収法151条1・国税徴収法151条2)
  3. 「滞納処分の執行停止」制度(国税徴収法153条・地方税法15条7)

の3つの制度で構成されている。

「滞納処分の執行停止」については上記で説明したので「納税の猶予」と「換価の猶予」について簡単に解説しておく。

徴収猶予
  1. 「徴収猶予」が認められれば、1年以内の納税が猶予される。また、最大2年の延長もできる。
  2. この制度で「猶予」が認めると延滞税が減額・免除される。
  3. 「滞納」という扱いでは無くなるため、自治体の制度融資を受けることが可能となる。

換価の猶予
  1. 「換価の猶予」が認められると、猶予期間(最長2年)の延滞税が半分免除になる。
  2. 「換価の猶予」が認められれば通常、延滞税は9.1%で計算されるが、年率1.8%で計算され、免除の範囲がいっそう拡大する。
  3. 更に、既に差押えられている財産は公売にかけられない。

生活・事業の維持が困難となる差押えは「違法」

国税徴収法第47条17(財産の選択)は、「滞納者の申し出があるときは、第三者の権利を害することが少ない財産、滞納者の生活の維持または事業の継続に与える支障が少ない財産である」ことなどを定めてる。

これが日本の法律だ。日本だけでなく世界の常識は租税債権の回収よりも「生存権や人権」が重視されるということ。

また、国民健康保険料の滞納を理由にした滞納処分には、生存権だけではなく差押禁止基準や差押禁止財産というものもある。

詳しくは、住民税・固定資産税・国保料・所得税・消費税の差押禁止条件で詳しく解説しているのでご確認いただきたい。

国民健康保険の差押え|解決事例

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